見た目と肉
黒毛和種は、日本の肉用種としてもっとも多く、各地で飼育されている品種です。毛色は褐色がかった黒色で、脂肪交雑(サシ)がきめ細かいのが特徴です。貴重な遺伝資源として海外からも注目されています。繁殖に使う雌牛はおよそ体重465kg・体高130cmが目安とされ、肥育する去勢牛は生後9.5か月・290kgほどから肥育を始め、30か月・695kgほどで出荷されます。
なりたち
明治時代、見島牛に代表される在来の和牛に、ブラウンスイス種やデボン種、エアシャー種、シンメンタール種など多くの外国種を交配してできた雑種を、日本の農耕と肉利用に合う牛へ整理・改良した役肉兼用種です。農耕に使うことを考えて小格にしてきたため体重の増加が遅いと言われてきましたが、昭和37年(1962年)から肉専用種としての改良が続けられ、いまは外国種に劣らない増体能力を持っています。品種としての登録組織は昭和12年(1937年)に一元化されました。
日本では
神戸ビーフや松阪牛、但馬牛、飛騨牛、近江牛などに使われています。
世界では
日本から黒毛和種が初めて海外へ渡ったのは1976年で、アメリカへ雄牛4頭が送られました。その後1989年にオーストラリア、1990年にアメリカ、1991年にカナダで、それぞれ黒毛和種を含む和牛の登録団体がつくられました。いまでは世界の少なくとも34の国と地域で飼育されているとされますが、海外で飼われる血統のもとは、日本から渡った200頭あまりの個体にさかのぼります。

