見た目とくらし
オーロックス(Bos primigenius)は、いまの牛の遠い祖先にあたる、すでにいなくなった野生の牛です。化石の記録では70万年前にはすでに現れており、ヨーロッパ、アジア、北アフリカに広く分布していました。雄は体高2メートル近くまで成長し、体重は1トンに達し、大きな角を持っていました。イギリスのフォームビーの干潟では、9,000年前のオーロックスの足跡が、同じ場所を歩いた人の足跡とともに見つかっています。
家畜になるまで
牛の家畜化は、いまからおよそ1万年前に始まりました。別々に起きた2つのできごとがあり、一つはおよそ1万500年前に地中海の東側で起きた、こぶのない牛(タウリン牛、Bos taurus)を生んだできごと、もう一つはおよそ9,000年前にインダス川流域で起きた、こぶのある牛(ゼブ牛、Bos indicus)を生んだできごとです。黒毛和種をはじめ、世界に1,000を超える牛の品種は、たどっていくとみなオーロックスという一つの祖先に行きつきます。
いなくなるまで
オーロックスは、生息地の減少と乱獲によって数を減らし、15世紀までにほとんどの地域から姿を消しました。最後まで残った群れはポーランドのヤクトルフの森にいましたが、1627年に最後の1頭が死んで絶滅しました。











