肉の自給率と輸入先
日本で食べる牛肉のうち国産は42%、豚肉は48%、鶏肉は64%です(2024年度の概算、重さで数えた自給率)。牛・豚・鶏のえさの多くを輸入に頼っているので、えさの自給率まで考えに入れた値は、牛肉12%、豚肉6%、鶏肉8%まで下がります。輸入の相手は、牛肉がアメリカとオーストラリアの2か国でおよそ8割、豚肉はアメリカ・カナダ・スペインの3か国で3分の2ほど、鶏肉はブラジルとタイの2か国で98%です。
牛・豚・鶏の自給率
鶏肉がいちばん高く、次が豚肉、牛肉がいちばん低い。この並びは10年前と同じです。2015年度は牛肉40%、豚肉51%、鶏肉66%(えさまで考えると11%、7%、9%)で、牛肉が2ポイント上がり、豚肉と鶏肉が2〜3ポイント下がった程度。国産の割合は、この10年で大きくは動いていません。
「えさの自給率を考えた値」がここまで低いのは、国内で育てた牛や豚や鶏でも、食べているとうもろこしなどの飼料穀物の多くが輸入だからです。農林水産省は、輸入飼料で育てた分も国産と数える指標を「食料国産率」、飼料の自給率を掛けて割り引いた指標を「食料自給率」と呼び分けています。上の濃い棒が国産率にあたる考え方、薄い棒が自給率の考え方です。
食料全体の自給率は、カロリーで数えると38%、生産額で数えると64%(2024年度)。2025年の食料・農業・農村基本計画では、ふだんの食事で摂る熱量のうち国産がどれだけかを見る「摂取熱量ベース」の指標が新しく作られ、2024年度は46%でした。
輸入先
牛肉の輸入は2023年に約50万トン。オーストラリアが約20.9万トン、アメリカが約20.4万トンで、量ではオーストラリアがわずかに多く、金額ではアメリカがわずかに多い(金額の構成比でアメリカ41.7%、オーストラリア41.2%)という、ほぼ互角の二本柱です。3位のカナダは約4.2万トン。
豚肉の輸入は約92万トンで、牛肉より多い。アメリカ約22.6万トン、カナダ約21.8万トン、スペイン約17.1万トンの順で、3か国が並びます。
鶏肉の輸入は約58万トン。ブラジルが約40.4万トンで、タイが約16.7万トン。この2か国で98%を占め、ほかの国はほとんどありません。から揚げのような加工したものは「鶏肉調製品」として別に数えられていて、この数字には入っていません。
売り場の「国産」との関係
売り場の「国産」の札は、その牛や豚や鶏が外国より日本で長く飼われたという意味で、えさがどこの国のものかは表していません。上の自給率の濃い棒と薄い棒の差が、まさにその部分です。「国産」と「和牛」の違いは別の記事に書きました。輸入の肉には原産国の名前が付きます。牛肉ならアメリカかオーストラリア、鶏肉ならブラジルかタイと書いてあることが多いのは、上の輸入量の並びのとおりです。